ポモドーロ勉強法のやり方と時間配分
ポモドーロ勉強法とは、25分の勉強と5分の休憩を繰り返し、4回終えたら15〜30分休む勉強のやり方です。大事なのは25分の中身で、教科書を読み返すのではなく、思い出す練習に使います。暗記や演習には25分、長文や記述式の過去問には50分が向きます。
勉強はごまかしやすいから効く
勉強は、やったふりが一番しやすい作業です。2時間教科書を開いていて、頭には何も残っていない、ということが普通に起こります。しかもその2時間は、ずっと勉強しているように感じられます。成果物が出ないので、手元にある証拠が「経過時間」だけになり、その経過時間が一番あてになりません。
25分で区切ると、証拠がもう1つ増えます。タイマーが鳴ったときに「25分前には言えなかったことで、今なら言えることは何か」と自分に聞きます。何も出てこなければ、その25分は勉強ではありませんでした。2時間後ではなく25分後に気づけます。
もうひとつ、勉強は区切りやすい作業です。1節、過去問1問、カード20枚。どれも固定の時間にうまく収まり、途中で真っ二つにされにくい形をしています。
25分の中身
読み返しは、ほとんど効きません。思い出す作業に置き換えてください。
- 白紙に書き出す。 1節読んだら閉じて、覚えていることを白紙に全部書く。開いて、抜けを赤で足す。その赤が今日の復習リストです。
- 過去問を時間つきで解く。 1セッション1問、ノートは閉じたまま。時間の圧力は副作用ではなく狙いです。
- 暗記カードを回す。 20〜30枚で25分がちょうど埋まります。めくる前に声に出して答えます。
- 図や導出を何も見ずに再現する。 そのあと本物と見比べます。
1セッション1テーマです。25分の中で2科目を混ぜると、切り替えの損だけ2回払うことになります。スタートを押す前にテーマを書いてください。「生物」はテーマではありません。「解糖系の1〜5段階」がテーマです。
科目による使い分け
25分が向くのは、単位が小さく、いつ止めても被害が少ないものです。英単語と古文単語、化学の暗記事項、社会の一問一答、公式の確認、教科書1節の読みと書き出し。
50分が向くのは、頭に問題を載せるまでに時間がかかるものです。数学の問題セット、長文読解、小論文や記述問題、レポート執筆、プログラミング課題。25分だと、状況を思い出したところで鳴ります。休憩は10分にして、50分タイマーを使ってください。配分の比較表はポモドーロの時間配分にあります。
同じ日の中で混ぜてかまいません。夜の前半を50分単位の数学、後半を25分単位の暗記にする、という組み方が現実的です。
平日の夜、3時間の組み立て
19時から22時過ぎまでを、50分単位で3本にします。
- 19:00〜19:50 数学の演習(一番重い科目を最初に)
- 19:50〜20:00 休憩。立って、水を汲んで、画面を見ない
- 20:00〜20:50 英語の長文
- 20:50〜21:00 休憩
- 21:00〜21:50 その日に間違えたところの解き直し
- 21:50〜22:10 長い休憩、または終了
正味の勉強は150分、休憩を含めた合計は190分、3時間10分です。ここに「一番やりたくない科目を最初に置く」という決まりを1つだけ足してください。後半に回した苦手科目は、ほぼ確実に消えます。
試験前1週間
25分と5分を4本、最後に15分の長い休憩で1ブロック130分、2時間10分です。1日2ブロックで本気の1日、3ブロックは1週間だけなら持ちます。
午前ブロック(9:00〜) 苦手な科目。1、2本目は新しいところや弱いところ、3、4本目はそれを思い出す練習に使います。
昼の長い休憩 外に出て、日光を浴びます。
午後ブロック(13:30〜) 過去問。1本1問、採点は4本終えてからまとめて。
夜ブロック(必要なら19:00〜) カードと、午前の抜けの確認だけ。新しい範囲には入りません。疲れた頭で覚えたことは、たいてい覚え直しになります。
得意だと思っている科目にも、週に1ブロックだけ回してください。点差はそこで生まれがちです。
15・45・90分の法則
「集中は15分、45分、90分の区切りで切れる」という話をよく見ます。小学校の1コマが45分、大学が90分であることの説明として広まったもので、経験則です。実験で確かめられた法則ではないので、そう呼ばれていても数字を信用しすぎないでください。
使い方としてはこうです。15分は、どうしても手がつかない日の最低単位。45分は、学校の授業と同じリズムなので体が慣れている単位。90分は、腰を据えた演習や模試1科目分の単位です。自分の集中が切れる長さを数日測って、近いほうに寄せるのが確実です。
45分やったら、休憩は10〜15分とってください。5分だと45分ぶんの疲れが抜けません。90分やったら20〜30分です。
休憩の中身
25分または50分、文字を読んだあとです。スマートフォンは文字を読む作業なので、脳にとっては同じ仕事の続きになります。休憩になるのは、体の状態が変わることです。立つ、歩く、水を飲む、伸びをする、遠くを見る。5分だと短すぎるように感じますが、それで足ります。
長い休憩には、食事、外を歩くこと、メッセージの返信、短い仮眠を置きます。動画を始めるのはここだけにしてください。
タイマーの設定
勉強タイマーは長めのプリセットとタスクリストが最初から出ているので、「今日は解糖系」と書いてからセッションを始められます。セッション数と週の合計時間はブラウザに保存されるので、「今週は19セッションやった」と数字で分かります。広告も登録もありません。
音楽を流すなら、歌詞のないものにしてください。歌詞は言語の情報なので、英単語や現代文と直接ぶつかります。手順そのものの説明はポモドーロ・テクニックのやり方に、25分という数字の根拠はなぜ25分なのかにあります。
FAQ
ポモドーロ勉強法は一日何回やればいいですか?
25分のセッションなら8本で十分な1日、12本で相当な1日です。16本を超えたら、学習ではなく本数を数えている可能性が高くなります。4本ずつのブロックを2つ、間にしっかり空きを入れるほうが、6時間座り続けるより身につきます。
45分勉強したら何分休むのがいいですか?
10〜15分です。5分だと45分ぶんの疲れが抜けきりません。90分続けたなら20〜30分とってください。目安として、休憩は勉強時間の5分の1から4分の1です。休憩中は画面を見ず、立って歩くほうが次のセッションの立ち上がりが早くなります。
3時間ぶっ続けで勉強するにはどうすればいいですか?
ぶっ続けにしないのが答えです。50分勉強して10分休むのを3回並べると、最後の休憩まで含めてちょうど180分になります。机に向かうのは150分です。休憩を抜いて3時間座り続けても、後半の1時間はほとんど頭に入りません。
ポモドーロ勉強法は意味ないと言われるのはなぜですか?
合わない使い方があるからです。深く入り込んで解く数学や、記述式の過去問を25分で切ると、毎回いいところで中断されます。その場合は50分や90分に変えれば解決します。休憩を飛ばす使い方も同じで、それは区切りのないただの長時間勉強になります。